新★レストラン自然食研究所のブログ

病やアレルギーを改善する食事・健康を考えた食生活のアドバイス

ニリンソウに似ている毒草「トリカブト」に注意!

先日、ニリンソウを食べてみたいという人と話す機会がありました。

 

 

ニリンソウは、天ぷらやおひたしがおいしい山菜ですが、毒草のトリカブトに似ていることと、同じ場所に生えていることが多いので気を付けるようにと注意しました。

 

 

山菜の中には毒を持つものもあり、種類によっては、食べると最悪死に至ることがあります。

  

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トリカブトは、ニリンソウに非常に似ており、死亡例が多い野草です。特に、地中の塊茎に最も毒が多く、茎・葉・花・蜜すべてに有毒成分が含まれています。

 

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トリカブトの花


トリカブトは、本州中部以北と北海道の山野に自生する多年草です。トリカブトの名前の由来は「鳥兜」「鳥冠」。舞踊で被る帽子の鳥冠に似ていることからこの名称がついたそうです。

 

 

トリカブトの致死量は0.2g〜1gで、10〜20分以内に症状が出ます。現在、有効な治療法や解毒剤はありません。病院では、胃の洗浄、吸着剤・下剤の投与、循環系不整脈の治療といった処置をします。

 

 

致死量を摂取すると、心室細動や心停止を引き起こし、心臓麻痺で6時間以内に死に至るといわれています。

 

 

トリカブトの毒成分「アコニチン」は、傷のない皮膚や粘膜からも吸収されます。触ったり摘んだりする程度で死ぬことはまずありませんが、安易に素手で触れることは避けた方がいいと思います。

   

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葉が開いた状態だと、何となく違いが判ると思いますが、新芽は判りづらいです。

 

左がトリカブト、右がニリンソウです。ニリンソウが最も美味しいのは、葉を広げる前のもやしのような新芽です。この新芽が、トリカブトの新芽とそっくりなのです。

  

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上がトリカブトで、下がニリンソウです。ニリンソウは、春に白い可憐な花が咲くのが特徴です。

 

 

トリカブトニリンソウは、同じ場所に生えていることが多いので、新芽の時期は、生える場所によっては、私でも見分けがつかない時があります。

 

 

迷ったら、採らないのが一番です。でも、どうしても採取したい人は、茎をちぎって舐めてみてください。トリカブトは、強烈な苦味があります。舐めた後のつばは、必ず吐き出してください。