線虫がガンを見分ける検査
犬よりも線虫のガン検査が安価で高確率
ガンを調べるのに、線虫(カエノラブディティス・エレガンス、通称はシーエレガンス)を使ったガン検査「N-NOSE」が今年1月から実現することになりました。
HIROTSUバイオサイエンスが開発したガン検査とは、尿1滴に含まれるガンの臭いを体長1mmの線虫が嗅ぎ当てることです。希少なガン以外のおおよそ全身のガンリスクについて、高い割合での判別が期待できます。
この検査であれば、検査前日の食事制限やバリウムなどを飲むこともなく、内視鏡検査も不要になり、検査にかかる費用も8~9千円と今までの検査費用よりは割安になるので、ガンの早期発見につながるのではないでしょうか。
以前は、ガンの発見に探知犬が使った検査がありました。たくさんの検体の嗅ぎ分けですぐ集中力を切らしてしまう探知犬に対し、わずか体長1mmの線虫シーエレガンスは、犬の1.5倍の嗅覚受容体を持っていて、好きなニオイには寄っていき、嫌いなニオイからは逃れる習性があるといわれています。
シーエレガンスが、ガンの尿に向かって移動する、健康な人の尿からは逃げるという行動を、HIROTSUバイオサイエンスの廣津崇亮氏が九州大学大学院での研究で発見したことで、線虫ガン検査が採用されることになった訳です。
内視鏡検査よりも線虫を使った方が低コストで、しかも約90%の確率でガンが発見できるというのは、センセーショナルなことだと思います。
ガンと分かったら?
ガンの早期発見が実現できたら、次にどういう治療を選択するかで今後の人生が変わっていくかもしれません。
続きは次回書きたいと思います。