ニラに似ている「水仙」に注意!
ニラは、ユーラシア大陸原産でヒガンバナ科ネギ属の多年草です。
葉に特有のニオイがある緑黄色野菜というのがニラの特徴ですが、餃子や炒め物などの中華料理や汁物に使う人が多いと思います。
しかし、ニラやにんにく、ネギ、玉ねぎなどの蔗糖を含む食材には、身体を冷やす作用があるので、低体温症の人は食べ過ぎないようにすることを私はすすめています。
ニラの花。(もんでんさんによる写真ACからの写真)ニラは、9月頃に葉の間から花茎を出し、白い小さな花を咲かせます。
毎年春になると、水仙をニラと間違えて調理し、食中毒を起こしたというニュースが報じられています。
こちらは、ニホンズイセンです。葉の形がニラによく似ています。
水仙は、地中海沿岸の地域が原産のヒガンバナ科スイセン属の多年草で、春に葉の間から花茎が出て花を咲かせます。
水仙は、一目見ただけでは、ニラと見分けがつかない人がいるようですが、誤って水仙の葉を料理して食べてしまうと、30分以内に嘔吐や下痢、発汗などの食中毒症状が起きます。
水仙の葉には、ニラのようなニオイはないので、採取の際はニオイを嗅いでみるなどして確認してから採取するようにしてください。
こちらは、ハナニラ(西洋甘菜)です。原産地は、メキシコ・南アメリカで、日本には明治時代から園芸植物として利用されています。
ハナニラは、食べても食中毒はないといわれていますが、私が修業時代に先輩から「食べても美味しくない」と聞いていたので食べたことはありませんが、興味のある人は試みてください!
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ミツバに似ている毒草「キツネノボタン」に注意!
野性のミツバは、市販のミツバの味とは比べものになりません。ほんの少し味噌汁の中に入れるだけで、野生そのものの香味が味わえます。
当店の裏庭に自生しているミツバです。おひたしにする場合は、湯通しする程度で充分。和え物や天ぷらでも美味しいです。
野生のミツバは、湿った薄暗い山間によく生えていますが、同じような場所にミツバによく似た「キツネノボタン」という毒草が生えている場合が多いです。
このキツネノボタンを誤って食べると、口の中が腫れ上がる、腹痛、下痢、嘔吐、消化器官の炎症、呼吸麻痺を起こすので要注意です。また、汁が肌に触れると、かぶれや発疹が出る場合もあります。
毒草のキツネノボタンは、葉っぱの柄に薄い毛が生えています。葉を触るとざらざらしています。
ミツバの柄は無毛でツヤツヤしています。
ちなみに、ミツバにはムラサキミツバという種類があり、このような黒っぽいミツバもあります。味は、このムラサキミツバの方が私は好きです。
山菜を採取する時は、一本、一本を確認してからにするようにすることをおすすめします。
ウルイに似ている毒草「アオヤギソウ」に注意!
私が住む青森では、オオバギボウシをウルイと呼んでいます。当店の裏山でも自生している山菜です。
昆布だしで溶かした自家製味噌をかけたウルイのおひたしです。品がいい香りととろみがある食感が私は好きです。
ウルイはクセがなく、とろみがあるので、さっと湯通ししたものをぬか漬けにしたり、バターソティーにしたり、味噌和えにするのも私は好きです。
でも、このウルイ、毒のあるアオヤギソウにとても似ているのです。
左が、毒のあるアオヤギソウで、右がウルイです。アオヤギソウもウルイと同じ所に生えていることが多いです。
アオヤギソウは、全草にも根にも毒があり、誤って食べてしまうと下痢や嘔吐、昏睡状態を起こすので、採取する際は見間違えないようにしてください。
ニリンソウに似ている毒草「トリカブト」に注意!
先日、ニリンソウを食べてみたいという人と話す機会がありました。
ニリンソウは、天ぷらやおひたしがおいしい山菜ですが、毒草のトリカブトに似ていることと、同じ場所に生えていることが多いので気を付けるようにと注意しました。
山菜の中には毒を持つものもあり、種類によっては、食べると最悪死に至ることがあります。
トリカブトは、ニリンソウに非常に似ており、死亡例が多い野草です。特に、地中の塊茎に最も毒が多く、茎・葉・花・蜜すべてに有毒成分が含まれています。
トリカブトの花
トリカブトは、本州中部以北と北海道の山野に自生する多年草です。トリカブトの名前の由来は「鳥兜」「鳥冠」。舞踊で被る帽子の鳥冠に似ていることからこの名称がついたそうです。
トリカブトの致死量は0.2g〜1gで、10〜20分以内に症状が出ます。現在、有効な治療法や解毒剤はありません。病院では、胃の洗浄、吸着剤・下剤の投与、循環系不整脈の治療といった処置をします。
致死量を摂取すると、心室細動や心停止を引き起こし、心臓麻痺で6時間以内に死に至るといわれています。
トリカブトの毒成分「アコニチン」は、傷のない皮膚や粘膜からも吸収されます。触ったり摘んだりする程度で死ぬことはまずありませんが、安易に素手で触れることは避けた方がいいと思います。
葉が開いた状態だと、何となく違いが判ると思いますが、新芽は判りづらいです。
左がトリカブト、右がニリンソウです。ニリンソウが最も美味しいのは、葉を広げる前のもやしのような新芽です。この新芽が、トリカブトの新芽とそっくりなのです。
上がトリカブトで、下がニリンソウです。ニリンソウは、春に白い可憐な花が咲くのが特徴です。
トリカブトとニリンソウは、同じ場所に生えていることが多いので、新芽の時期は、生える場所によっては、私でも見分けがつかない時があります。
迷ったら、採らないのが一番です。でも、どうしても採取したい人は、茎をちぎって舐めてみてください。トリカブトは、強烈な苦味があります。舐めた後のつばは、必ず吐き出してください。
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通好みの山菜「ハリギリ」
私が好きな山菜の一つがハリギリです。
ハリギリは、ウコギ科の山菜では一番きど味が強いので、あまり馴染みが無い人が多いと思います。でも、ハリギリの独特の香味は、食通の間で人気なのです。
ハリギリの木は、たらの木よりもとげが大きいのが特徴で、高い木は30mもあります。つけ根から新芽を摘んで収穫します。私が住む青森では、桜が満開の頃に収穫時期を迎えます。
葉が開いたものはおひたしや味噌和えなどにし、つぼみは揚物にするとおいしいです。
ハリギリの料理の中で私が好きなのはフライです。ハリギリは、ほろ苦さを感じる味ですが、フライにすると食べやすいです。
自家製ベーコンで包んだハリギリのフライ です。生醤油や酢醤油、昆布だしで溶かした味噌が合います。
こちらは、ハリギリのおひたしを包んで焼いた地鶏のだし巻き玉子、しょうがのぬか漬け、自家栽培椎茸の甘露煮を使った巻き寿司です。
他には、新芽をカレーの具に使うこともあります。
インドスパイスで作るハリギリと天然キノコのカレーは、玄米雑穀ご飯にとても合います。
山菜料理を学んでみたい人は、当店の料理体験コースをご予約ください。山菜の調理法の他、見分け方などもお教えします。
洋望荘/自然食研究所 YOBOSO/Organic Centre
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無添加の調味料を使った魚介類料理や玄米菜食を味わってみませんか?洋望荘/自然食研究所は、アレルギー改善、ダイエット、健康維持を目的とした自然食を提供するレストランと宿泊施設です。
2020/02/17 12:30
タケノコは採れたてを料理するのが一番!
これから、タケノコのシーズンを迎えます。
私は、タケノコを調理する時は、鍋にお湯を沸かし始めてからタケノコを収穫しに行きます。
車で往復30分かけて、友人宅の竹林へ。収穫し終えたらすぐに戻り、調理の準備に入ります。
タケノコは姫皮の部分を残し、きれいにむいてから蓋をして20~30分ゆでます。この時に糠や唐辛子を入れる人がいるようですが、一番おいしく食べる方法は、収穫してから素早く調理することです。
タケノコは、チロシンというタケノコに含まれるアミノ酸が時間の経過と共に酸化することで、えぐみが強くなっていきます。
収穫後、時間が経ってアクが回ってしまったタケノコは、煮て長時間水にさらすとえぐみは薄れるのですが、タケノコ自体の味も風味も薄れていきます。
全ての種類のタケノコは、収穫後1時間以内に火を通すようにすると、えぐみが残らず食べやすいです。
タケノコは、煮てすぐの状態ではまだ少しえぐみがあるので、煮終わったタケノコは、煮汁が入っている状態でこのように冷めるまで待ちます。
冷ましたタケノコは、まずこのように切り分けます。
姫皮は、重なった状態できざみます。切る時に、力を入れすぎずに程よい強さで根元から切っていくと、かたい部分が残ります。この切れない部分は、食べても噛み切れずに残ってしまうので、やわらかい部分だけ調理に使います。
残りの部分を切り分けていきます。
そして、姫皮とわかめに自家製焼き干しのだしやかつおだしを加えて一緒に煮るのが私流です。タケノコとわかめは、とても相性がいい組み合わせです。
器に盛り付けて「シェフ佐藤風タケノコとわかめの土佐煮」のできあがり。山椒の若葉をたくさん添えるのが私は好きです。最後に、軽く炒った花かつおをかけても合います。
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姿造り!海峡真鯛燻製のピザ
私の得意料理の一つが燻製です。
5月に入ると、津軽海峡の真鯛が美味しい時期を迎えます。北の海で獲れた真鯛は、味が濃厚です。
刺身でも充分美味しい新鮮な真鯛を燻製に使うのが私流です。
独自のスパイスを調合し、岩塩、すりおろしたニンニク・生姜と一緒に摺りこんで半日ほど寝かせた後、熱燻法で燻します。
樹齢100年のソメイヨシノを30年ほど乾燥させて作ったチップで燻した真鯛は、ビールやワインが飲みたくなるような独特の香りがします。
ガーリックソテーにしてわさび醤油でいただくのもおすすめですが・・・。
ガーリックオイルを塗った真鯛に数種類のスパイス、みじん切りにした生バジル、ラクレットチーズを乗せてピザにするのも人気のおもてなし料理です。
食べる際は、パンをちぎって身の部分を乗せて、長期熟成自家製生醤油少々つけて。真鯛の旨味やラクレットチーズがパンに染み込んだ姿造りのピザは、時期になると食べたくなる逸品です。
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